競売の取り下げ
住宅ローン等の借り入れ返済が遅れ、不動産競売になられた方が住宅等を失わないよう、競売の取下げをして引き続き住み続けることが出来るよう支援をします。
時節柄競売になるとほぼ確実に売却されています。
裁判所から競売開始決定通知が届き、そのままにしていると5、6ケ月後には間違いなく強制的に住宅を明け渡すことになります。
不動産競売とは?
- 法的根拠
不動産競売とは、民事執行法の法律に基づき、債権者が裁判所に申立てすることにより、裁判所が裁判所が間に入って債務者の不動産を競売にかけて売却し、債権者が債権金額を回収することになる。
民事執行法上、
- 不動産に対する強制執行としての強制競売(民事執行法45条~92条)
- 担保権の実行としての不動産競売等(民事執行法180条~195条)
がある。
- 競売の流れ
【競売申立】⇒【競売開始決定】⇒【対象不動産の差押え】⇒【不動産の現況調査・評価】⇒【現況調査報告書・評価書報告】⇒【売却基準価格の決定】⇒【物件明細書の作成】⇒【売却実施命令・売却日時の公告】⇒【物件明細書、現況調査報告書、評価書の閲覧開始】⇒【入札(期間入札・特別入札)】⇒【開札】⇒【売却許可決定】⇒【代金納付】⇒【所有権移転登記】⇒【不動産の引渡し】
- 競売の種類
- 期間入札
一定の期間中に入札を受付、定められた開札期日で買受可能価格以上の最高金額で入札した者を最高買受申出人に指定し、売却許可決定を受ける資格を付与する方法です。
- 特別売却
期間入札による競売で買受人がいなかった物件について、特別売却期間内に最も早く買受可能価格以上の額で、適法な買受申出をした人に売却許可決定を受ける資格を得る方法です。
- 引渡命令
売却された不動産の所有者又は占有者に対して、その不動産を買受人に引き渡すよう命ずる裁判です。
代金を納付した買受人が迅速に競売物件の引渡しが出来るよ民事執行法83条で定められています。
取下げの概要
- 取下げて住み続ける方法
- 現在競売を申し立てしている抵当権者の債権を全額支払い抵当権を抹消し取り下げる。その後、新に借り換えの住宅ローンを組み毎月支払う。
- 住宅を不動産業者等に任意で売却し、1年ないし2年のリースバック契約を結び将来買い戻す。その期間は家賃として毎月支払う。
- 債権者との取下げ交渉
競売を申出した債権は、不良債権化となっており全額支払う場合は、大方減額に応じてくれますので、粘り強く減額交渉をお勧めします。
- 取下げ時期
競売の取下げは、債権者の同意が得ている限り、開札日の前日まででも可能の為裁判所、債権者等の当事者の協議をする必要があります。